ファイナンシャルプランナーズ コラム

コラムカテゴリ: 資産運用(20) 住宅ローン(12) 子ども手当(11) 保険(12) その他(21) 


執筆した人

東京 板橋区のファイナンシャルプランナー、株式会社アドバンスのイメージ画像 社会保障も期待できない現状、自身の生活設計は「自己責任」でどうにかしなければならない時代となってまいりました。 
女性ならではの視点で、皆様の生活を守る知恵や解決策をご提案させていただいております。
 女性が安心して暮らせるために日々邁進しております。「女性だからこそできる仕事」に使命と誇りをもっております。
屋号 株式会社アドバンス
所在地 東京板橋区常盤台3-14-3
得意な技能 資産設計、年金相談、保険見直し、住宅ローン相談など


100年ぶりの大改正「保険法」施行

2010年03月31日

ファイナンシャルプランナーの岡部です。
明治32年に商法の一部として「保険に関する定め」が制定されて以来、
なんと約100年間ぶりの大改正となる「保険法」(独立した法律として平成20年6月6日に公布)
がいよいよ平成22年4月1日に施行されます。
改正の一番のポイントは「わかりやすさ」と「お客様保護」です。

【告知に関する改正点】
まず、今回の改正点の目玉の一つが「告知義務の質問応答義務化」。

いままでは、告知書で質問されたことに正しく答えても、
保険会社が「聞いてしまった」または「「知ってしまった」ことが、
保険会社にとって「重要な事実」であった場合に、告知違反に問われてしまったのです。
私のお客様に対しても、何度か経験がこのような経験があり、
その都度憤慨した記憶があります。

告知書の質問のとおりに答えたのに、成立したあとで「告知義務違反です」
と言われても、納得できませんよね。
「質疑応答義務」に改正されると、つまりは「聞かれたこと以外は答える必要がない」ということです。
聞かなかった保険会社が悪い・・・ということになります。


*いままでの「告知義務」とは
「保険契約者または被保険者は、契約時に保険会社に対して重要な事実を正しく告げなければならない」
とありましたが、
保険会社にとっての「重要な事実」が何であるかは契約者にとっては必ずしも明らかではなかった。

実務上は、告知すべき事項を質問にしたものを、契約者または被保険者が答えるというスタイルでしたが、
法律上は重要事項については契約者または被保険者は自主的に告知しなければならなかったため、
告知書で質問されていない事項についても告知事務違反に問われる場合があったのです。

*改正される「質疑応答義務」とは
今回改正された、告知義務の質問応答義務化で、
質問しなかった事項に基づく告知義務違反を問うことができなくなります。

これは仮に「告知書で質問していない事項についても告知義務違反を問うことができる」
と約款に定めても無効となります。

「法律の定めに比べて契約者に不利なことを約款で定めても無効になる」としているのです。
(「片面的強制法規性」という)

*募集人の告知妨害があった場合は
告知義務違反を理由に保険会社は契約を解除することができます。
しかし、募集人が契約者や被保険者の告知を妨害したとき(告知妨害・不告知教唆・不実告知教唆)に、
告知義務違反を問われたら、お客様にとってははなはだ不利益となってしまいます。

そこで、募集人等の保険会社側の人間が告知妨害をした場合は、
適正な指示・監督を行わなかった保険会社側の責任として、契約の解除はできなくなるようになります。
(ちなみに、告知妨害・不告知教唆・不実告知教唆があった場合は、
今までと同じで不祥事故として処分の対象になります)。

*保険会社が解除できない場合
保険契約者等に告知義務違反があった場合でも、以下の場合は解除できなくなります。
(1)保険会社がその事実を知ってから1カ月以内に解除しない場合
(2)保険契約締結時から5年を経過した場合

【遺言による保険金受取人の変更】
これまで法律上では、保険金受取人は原則できないこととなっていました。
(実務上では約款で、指定変更権を留保していたので保険金受取人の変更は可能でした。
しかし、遺言による受取人の変更は認められていませんでした)

これでは契約者にとっては非常に不利なため、今回の保険法改正で保険事故が発生するまでは、
契約者は被保険者の同意を得て受取人を変更できることになりました。

*どうやって変更するのか?
契約者が、保険会社に対して「受取人を変更するとの意思表示」を行えばいいのです(第43条第2項)。
変更の効果は、その通知が保険会社に到達することを条件に、通知を発信したときに遡って発生します。

*遺言による受取人の変更
現行法では、遺言により受取人を変更できるか否かについての定めがなく、
実務上は認められていませんでした。

しかし、最近の裁判例ではこれを認めるものも現れてきました。
このことをふまえ、高齢化社会への対応の一環として、
新法では遺言による受取人の変更が認められました(第44条第1項)。
(遺言の効力が発生した後に、契約者の相続人の一人が保険会社に通知する必要があります。)

*受取人が死亡したら
指定されていた受取人が死亡した場合には、相続人全員が受取人になります(第46条)。
(契約者が受取人死亡時に受取人を変更しなかった場合の規定です)


>>次のページでは「介入権について」




株式会社アドバンス さんの他のコラム

還付申告のススメ


ほかのその他のコラム

円高だからやっておきたいこと

後でドキッとしない為の「ねんきん定期便」の年金見込額の読み方

教育費の見通しと子どもとの話し合い

消費税を引き上げる背景

消費税が10%でも不足する?


FPjpにコラムを掲載しませんか?
ファイナンシャルプランナーjpのコラム更新情報

2010-09-03 [資産運用]
何か当たるかも!?面白い定期預金のご紹介

2010-08-31 [その他]
円高だからやっておきたいこと

2010-08-30 [資産運用]
JRET第3段

2010-08-21 [その他]
後でドキッとしない為の「ねんきん定期便」の年金...

2010-07-12 [その他]
消費税が10%でも不足する?

2010-07-12 [その他]
消費税を考える

2010-07-12 [その他]
消費税のありかた

2010-06-30 [資産運用]
資産運用に絶対はありません。

2010-06-20 [その他]
改正貸金業法を知ろう!1<個人は年収の3分の1...

2010-06-14 [その他]
ガソリン論争

2010-05-27 [その他]
アメリカが“金融規制強化”!?

2010-05-20 [保険]
学資保険は本当に必要?

2010-05-20 [資産運用]
投資信託を始めたい。どんなものを選べばいい?

2010-05-13 [その他]
資金運用と死亡必要保障額

2010-05-06 [資産運用]
ジャンク債ってなに? ~ギリシャ国債 投資不適...

2010-04-21 [資産運用]
流行りの金投資、どう考える?

2010-04-17 [住宅ローン]
住宅購入に関する最新税制等について

2010-04-05 [住宅ローン]
住宅ローン金利選択・・・固定?変動?

2010-03-31 [その他]
100年ぶりの大改正「保険法」施行

2010-03-30 [保険]
女性だけの特権『女性特約』。その中身は?

2010-02-09 [住宅ローン]
土地のつなぎ融資

2010-02-09 [子ども手当]
子ども手当と児童手当と扶養控除について

2010-02-09 [資産運用]
お金の色


保険GATE