「相続」とは、死亡した人(被相続人)の財産上の権利および義務を特定の人(相続人)が継承することをいい、「相続税」とは、相続によって財産を取 得した場合、その財産に対して課税される税金をいいます。また「法定相続分」とは、法定相続人の相続順位により、民法で定められた相続割合をいいます。
| 法定相続人 | 法定相続分 | |
|---|---|---|
| 第1順位 | 配偶者と 子(孫) |
1/2 1/2 |
| 第2順位 | 配偶者と 父母(祖父母) |
2/3 1/3 |
| 第3順位 | 配偶者と 兄弟姉妹 |
3/4 1/4 |
「申告」も「納税」も、被相続人が死亡した日の翌日から10ヵ月以内に期限が定められています。
| 申告 | 納税 | |
|---|---|---|
| 期限 | 被相続人が死亡した日の翌日から10ヵ月以内 | 被相続人が死亡した日の翌日から10ヵ月以内 |
| 提出場所 | 死亡した人の住所地を所轄する税務署 | 税務署/金融機関/郵便局窓口 |
| その他 | 申告期限を過ぎた場合や申告額を少なく申請した場合、「加算税」がかかる
|
納税期間を過ぎた場合、「延滞税」がかかる 【延納】何年かに分けて納める 【物納】受け取った財産そのものを納める 【延納】【物納】は、被相続人が死亡した日の翌日から10ヵ月以内に申請書を提出して、許可を受ける必要がある |
「相続時精算課税制度」は、65歳以上の親から20歳以上の子への生前贈与について、子の選択により利用できる制度です。贈与時には贈与財産に対する軽減された贈与税を支払い、その後相続時にその贈与財産とその他の相続財産を合計した価額を基に計算した相続税額から、既に支払った贈与税額を精算しま す。
この制度には2,500万円の特別控除があり、同一の親からの贈与において限度額に達するまで何回でも控除することができ、2,500万円までの贈与には贈与税がかからないことになります(ただし、相続時精算課税制度を利用した場合、贈与税の基礎控除(110万円)の利用はできません)。
贈与額が2,500万円を超えた場合には、超えた額に対して20%の贈与税が課税されますが、その贈与税は相続時に相続税額から差し引かれ、相続税額が少ない場合は差額が還付されます。相続時精算課税制度は、選択制ですから、例えば父からの贈与については選択するが、母 からの贈与には選択しない(従来の贈与を適用する)ことができます。ただし、一度選択したら取り消すことはできません。
| 従来の贈与(暦年課税) | 相続時精算課税制度 | |
|---|---|---|
| 贈与税の計算 | (贈与額-110万円)×累進税率 累進税率は10~50%の6段階 |
(贈与額-2,500万円)×20%(一定) ※住宅取得等の資金贈与の場合は、 (贈与額-3,500万円)×20%(一定) |
| 贈与税条件 | 誰でも | 65歳以上の親から20歳以上の子どもへの贈与 (注1) ※住宅取得等の資金贈与の場合は、 親の年齢制限なし (注2) |
| 相続税との関係 | 相続税とは切り離して計算 (ただし相続開始前3年以内の贈与は相続税の課税価格に加算) |
相続税の計算時に贈与税は精算される。 精算時の贈与財産の評価は贈与時の時価 |
| 贈与税の納税 | 歴年単位で計算し納税 暦年とは、その年の1月1日~12月31日 |
特別控除2,500万円を超えた贈与時ごとに納税し、相続時に精算 |
| 相続税の節税効果 | 贈与税の基礎控除(110万円)は毎年使え、非課税となる。相続時も相続開始前3年以内の贈与でなければ相続税の対象外 | 相続時に相続財産と合算する贈与財産の価額は贈与時の時価なので、相続時に評価が上がっているものを贈与すると相続財産の圧縮ができ節税効果あり |
| 大型贈与の可能性 | 数年にわたり多人数に行えば大型の贈与が可能。 ただし、相続開始前3年以内の贈与は相続税の課税価格に加算 |
2,500万円の非課税枠があり、大型の贈与がしやすい ※住宅取得等資金の場合3,500万円 |
| 制度の移行 | 従来の贈与(暦年課税)から、相続時精算課税制度への移行は可能 | 相続時精算課税制度を選択した後で従来の贈与(暦年課税)への移行は不可能 |
<セールス手帖社保険FPS研究所資料>
(注1)相続時精算課税制度における贈与の年齢条件は、贈与の年の1月1日現在の満年齢。
(注2)平成15年1月1日~平成21年12月31日までの間の措置。
死亡者数に対する相続税の課税件数の割合をみると、平成18年では4.2%となっています。つまり、実際に課税があった被相続人(死 亡者)の数は100人のうち4.2人ということになります。この課税があった被相続人1人に対する法定相続人の数は、平成18年で3.26人となっていま す。
| 死亡者数(人) (a) |
相続税の 課税件数(件) (b) |
相続税の課税があった 被相続人の割合(%) (b)/(a) |
被相続人1人あたり 法定相続人数(人) |
|
|---|---|---|---|---|
| 平成14年 | 982,379 | 44,370 | 4.5 | 3.46 |
| 15 | 1,014,951 | 44,438 | 4.4 | 3.40 |
| 16 | 1,028,602 | 43,488 | 4.2 | 3.35 |
| 17 | 1,083,796 | 45,152 | 4.2 | 3.33 |
| 18 | 1,084,450 | 45,177 | 4.2 | 3.26 |
注:「課税件数」は、相続税の課税があった被相続人の数。
<財務省「相続税、贈与税など(資産課税等)に関する資料」/平成20年10月現在>
| 合計課税価格 | 相続税額 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 合計額(億円) | 被相続人 1人あたり金額(万円) |
納付税額 (億円) |
被相続人 1人あたり金額(万円) |
合計額に対する 納付税額の割合(%) |
|
| 平成14年 | 106,397 | 23,979.4 | 12,863 | 2,899.0 | 12.1 |
| 15 | 103,582 | 23,309.4 | 11,263 | 2,534.6 | 10.9 |
| 16 | 98,618 | 22,677.0 | 10,651 | 2,449.1 | 10.8 |
| 17 | 101,953 | 22,579.9 | 11,567 | 2,561.8 | 11.3 |
| 18 | 104,056 | 23,032.9 | 12,234 | 2,708.1 | 11.8 |
<財務省「相続税、贈与税など(資産課税等)に関する資料」/平成20年10月現在>



